グランピングとは?キャンプとの違いや魅力、楽しみ方を徹底解説

グランピングとは?

グランピングとは、快適さや豪華さを兼ね備えた、新しい体験型旅行のことを指します。一般的にテント設営や食事の準備といった煩わしい作業がなく、アウトドアのいいとこどりをしたような自然体験をいいます。

グランピングは英語でGlampingと書き、「Glamorous=華やかな、豪華な」と「Camping=キャンプをする」を組み合わせた言葉です。つまりは魅力的なキャンプという意味の造語になります。

グランピングは主にグランピング施設が整った場で楽しむことが多く、あらかじめキャンプ用品や食事が揃っているので、ほぼ手ぶらで楽しめるキャンプとして人気です。

グランピングの由来は?

グランピングは2000年に入ってから生まれた文化で、イギリスでその言葉が認知されたのは2005年です。つまり、グランピングという言葉が確立したのは、これが最初といえます。

しかし、これ以前からアフリカやカナダなどでは富裕層を対象とした高級なアウトドアテイストのリゾートが設立されていました。

富裕層向けのこうしたリゾートは、休暇は都会の喧騒から離れたいという富裕層のニーズに応え自然の中に設けられていることが多く、当たり前のようにアウトドアテイストになっていったもののため、グランピングと称しているものはそう多くありません。

グランピングとキャンプとの違いは?

グランピングはキャンプの一種ですが、通常のキャンプとは大きく異なる点がいくつかあります。

まず1つは、キャンプ道具の持ち運びやテントの設営が不要ということ。キャンプで一番時間を使うのはテント設営と片づけです。

しかし、グランピング施設ではもともと宿泊施設が用意されているため、手間と時間をかけずにキャンプを楽しむことができます。また、テントや寝袋、タープといった大きな荷物も不要なので、身軽に参加できます。

2つ目は、食材または食事の準備が不要ということです。施設側が食材の準備や食事そのものを用意してくれているため、食材の買い出し、調理、後片づけといった手間がかかりません。

3つ目は、何といっても住環境が整っていることです。宿泊施設には冷暖房完備、お風呂も設営されていることが多く、1年中快適・清潔に過ごすことができます。

グランピングの4つの魅力を紹介

ここからは、グランピングの4つの魅力について、紹介していきます。

手ぶらでOK! 初心者でも楽しめ

グランピングの魅力は、何といっても手ぶらで気軽に楽しめるところにあります。

前述したようにグランピングはテント設営、食事の準備が不要のため、テント道具や寝具、食材、調理器具などといった多くの荷物を揃える必要がありません。

グランピングではある意味、身体1つでも体験できるため、移動は電車やタクシーなどでも可能になり、交通手段の幅も広がります

また、テント設営や火起こし、料理の知識がなくても楽しめるため、初心者も気軽に楽しめます

日帰りも可能! 気軽に体験

グランピングの魅力の1つとして、自由な時間が増えることがあります。

通常のキャンプの場合、前述したようにテント設営や片づけ、焚き火の準備、調理、お皿洗いなどの準備や片づけにかなりの時間を要します。

慣れない人だとさらに時間がかかってしまい、焚き火を起こすのに日が暮れたというケースも少なくありません。

しかし、グランピングはそういった手間がないため、楽しむ時間が十分にあり、日帰りでも余裕を持って楽しむことができます。

自然体験を満喫できる

グランピング施設は、もともと大自然に恵まれたロケーションに建てられていることが多いため、休暇に訪れた人々がリフレッシュできるよう、豊かな自然を体験できるアクティビティが用意されています。

山の中ならサイクリングやトレッキング、川の付近なら釣りや川遊び体験、海の近くならボートやシーカヤックなどのマリンスポーツが用意されていることが多いです。

たいていは有料オプションですが、施設やプランによっては宿泊者が無料で使える場合もあります。

ペットと一緒に宿泊できる

近年では、ペットと一緒に宿泊できるグランピング施設が増えてきています。

ペット用のテントやゲージ、プライベートドッグランなど、共同施設では配慮を求められがちなペットも快適に楽しめる開放的な空間が作られています。

なかには、ペット用の食事の取扱いや、一緒に入室してお泊まりも可能なキャビンやコテージの用意がある施設もあるので、ペットを飼われている方で一緒に旅行を楽しみたい人はペット同伴可のグランピング施設を選ぶと良いでしょう。

グランピング施設の種類5選を紹介

ここからは、グランピングの施設に関して、詳しく解説していきます。

キャビン

キャビンとは、木造小屋タイプの宿泊施設のことをいいます。強度が高いため、急な悪天候でも安心して利用できます。

基本は1部屋タイプで、作りはシンプルです。他の宿泊施設よりこぢんまりとしていることが多いですが、手軽に1人旅を楽しみたい方に向いています。

お風呂とトイレは共有であることが多いのですが、そのぶん宿泊費用が安いため、グランピング初心者や、費用を抑えて楽しみたい方におすすめです。

なかにはお風呂・トイレがついている施設もあります。

コテージ(ヴィラ)

コテージ(ヴィラ)は、一戸建て住宅のような小屋タイプの宿泊施設を指します。

室内は複数の部屋に分かれていることが多く、お風呂やトイレはもちろん、キッチン、ベッドなど、まるでホテルのような設備が揃っています。

専用の庭が設けられていることが多く、そこでバーベキューを楽しむこともできます。

他の施設よりは少々お値段が上がりますが、そのぶんプライベート感を満喫できるため、カップルや家族・仲間だけの空間を大切にしたい方におすすめです。

また、設備が一番充実しているため、アウトドア初心者の方に向いています。

テント

グランピング施設内にもテントはあります。

しかし、通常のテントとは異なり、冷暖房やベッドが完備されていたり、5人から6人が利用しても十分なほどの広さがあったりするため、とても快適に過ごせます。

お風呂やトイレは基本共有ですが、施設によっては個室にシャワーが設置されていることもあります。

グランピング施設の中ではより本来のキャンプに近い宿泊施設となるため、本格的なキャンプは難しいけれど自然を楽しみたい方や、アウトドアに慣れたい初心者の方に向いています。

トレーラー

日本では馴染みがあまりありませんが、トレーラーとは大きなキャンピングカーで宿泊するスタイルのことを指します。

キャンピングカーといっても小さなホテルのようで、オシャレな内装に、キッチン、冷蔵庫、ベッド、そしてお風呂やトイレも完備しているところも少なくありません。

設備面ではコテージ(ヴィラ)とあまり差異がないため、値段を重視するならトレーラーがおすすめです。また、キャンピングカー体験をしてみたい方に向いています。

屋内グランピング

最近では、屋内でグランピングするスタイルもあります。施設の広い室内の中にテントを立てて宿泊します。

虫や土などを気にすることなく手軽にアウトドア気分を味わえるため、自然に興味はあるけれど虫など苦手な方や、インドア派の方、アウトドア初心者の方が始めるキャンプの第一歩としておすすめです。

当然、冷暖房完備で悪天候も関係がないので、天気を気にして予定をずらす心配もありません。安全なので小さなお子さんがいるファミリーにもおすすめです。

グランピングの楽しみ方(1泊2日編)

ここからは、グランピングの楽しみ方の1例を紹介していきます。

  1. 15:00 チェックイン・施設チェック
  2. テント設営や寝具の準備の必要がないので、チェックインして、すぐに施設を楽しむことができます。

  3. 15:00から17:00 アクティビティ体験
  4. 夕食までの空き時間で、釣りやカヌー、マリンスポーツなどアクティビティで遊べます。

  5. 17:00から19:00 夕食
  6. バーベキューかレストランでの食事を選べます。バーベキューの場合も食材と調理器具がセットで届き、片づけも必要がないので手軽に楽しめます。

  7. 19:00から20:00 星空鑑賞や火起こし体験
  8. 夕食後は自然の中から星空を鑑賞したり、焚き火体験をしたりと、施設側で用意された様々なイベントを楽しめます。

  9. 20:00から21:00 お風呂
  10. 共同の場合は予約をして、その時間に入浴します。なかには温泉があるグランピング施設や、専用の露天風呂やサウナが完備されているグランピング施設もあります。

  11. 21:00から 施設を楽しみながら就寝
  12. どの施設も冷暖房完備で快適に過ごせるうえ、プライベートな空間が保たれているので気持ちよく就寝できます。

  13. 翌朝7:00 起床
  14. 鳥たちのさえずりを聞きながら目覚めの良い起床。洗面台で顔を洗い、支度を済ませます。

  15. 8:00から9:00 朝食
  16. サンドイッチやスキレット入りの軽食など、届いた朝食セットを使って簡単に調理して食べます。なかにはビュッフェスタイルの朝食を取る施設もあります。

  17. 10:00から11:00 チェックアウト
  18. 通常のキャンプとは違いテントの片づけなどがないので、ゆとりを持ってチェックアウトができます。

グランピングにかかる費用は?

グランピングは優雅なキャンプですから、お値段もそれなりに高額では…と心配される方も多いでしょう。

グランピングの相場は、食事付きのケースですと、1人あたり1泊15,000円から20,000円と言われています。

しかし、通常のキャンプでも実は意外とお金はかかります

キャンプ場の入場料、駐車場、サイト(テントを設営する場所)料金、さらに調理器具や薪などを利用する場合はその料金も加算されます。

また、そもそも自分でテントや寝具、食材などを用意するので、準備だけでも相当なお金がかかります。

しかし、グランピングはホテルのように宿泊料金にそれらがすべて含まれていることが多いので、使うごとに料金が加算されることは基本的にありません。

通常のホテルと同じく素泊まりで安く済ませることもできますし、また大人数で泊まれる広い施設が多いので、グループで泊まるとそのぶん1人あたりの料金も安くなります。

初心者でも楽しめる「グランピング」を体験してみて

まさにアウトドアのいいところどりをしたグランピング

天候や季節に左右されず、またキャンプの知識や準備がなくてもすぐに宿泊できるので、初心者におすすめの宿泊スタイルです。

通常のキャンプと比べても準備品を考えると高額ではなく、敷居も高くありません

オシャレで写真映えもするため、女子会にうってつけ。さらに安全・清潔なため、小さいお子さんがいるファミリーにもおすすめです。

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